大判例

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東京高等裁判所 昭和35年(行ナ)63号 判決

原告代表者は、特許庁が昭和三十一年審判第六三五号事件について昭和三十五年六月二十九日にした審決を取り消す、訴訟費用は被告の負担とする、との判決を求め、請求の原因として

原告は昭和三十一年十二月六日特許庁に対して第二〇六八一五号特許の権利範囲確認の審判を請求し、該事件は同年審判第六三五号事件として係属したが、昭和三十五年六月二十九日に至つて右請求は成り立たない旨の審決がされ、原告は同年七月九日に右審決書謄本の送達を受けた、しかし右審決は事実の認定を誤つた違法の審決であるから、その取消を求める、と主張した。

そこで考えるのに、本件のごとき旧特許法(大正一〇年法律第九六号をいう。以下同じ。)第八四条第一項第二号による特許権の範囲の確認審判事件の審決の取消を求める訴は、該事件の請求人より提起するものについてはその被請求人を、被請求人より提起するものについてはその請求人を被告として提起すべきものであることは、特許法施行法第二〇条第二項、旧特許法第一二八条ノ三但書の規定により明らかであるところ、本訴は特許庁長官を被告とするものであるから、被告とすべきものを誤つた不適法の訴であるものといわなくてはならない。而うして、この場合において行政事件訴訟特例法第七条により被告を変更することは許されない、と解すべきであるので(当庁昭和二六年(行ナ)第三四号、昭和二八年二月一〇日判決、行政事件裁判例集四巻二号三〇九頁参照)、本訴における右欠缺は、補正することができないものといわなくてはならない。よつて、民事訴訟法第二〇二条により、本件訴は口頭弁論を経ないでこれを却下することとする。

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